更年期とは、閉経の前後5年を合わせた約10年の期間を指します。日本人女性の平均閉経年齢は約50.5歳であるため、一般的には45〜55歳頃がこの時期にあたります。この頃になると、ほてりや発汗、イライラ、不眠など、これまで感じなかった体や心の不調が現れることがあります。この記事では、更年期のつらい症状を和らげ、健やかな生活を続けるために食事からできるセルフケアについて解説します。▼目次【読了目安時間:3分】💡この記事はこんな人におすすめ・45〜55歳前後で更年期症状に悩んでいる・急なほてりやイライラなど心身の変化を感じている・薬だけに頼らず、食事で体調を整えたいなぜ更年期に不調が起きるのか更年期に起こる不調の大きな原因は、女性ホルモン「エストロゲン」の急激な減少によるものです。脳の視床下部は体(卵巣)に対して、このエストロゲンを分泌するよう指令を出し続けますが、やがて卵巣の反応が追いつかなくなります。その結果、自律神経の調整が乱れ、次のような症状が現れやすくなります。〈体の症状〉・ホットフラッシュ(ほてり)・発汗・頭痛、めまい・肩こり、動悸〈心の症状〉・イライラ・不安感・不眠・意欲の低下さらに、エストロゲンは骨密度の維持や血管の健康にも関わっているため、更年期以降は骨粗しょう症や生活習慣病のリスクも高まりやすくなります。食事でできるセルフマネジメント更年期を健やかに過ごすためには、次の視点で食事を整えることが大切です。ここからは、食事のポイントや栄養について紹介します。①自律神経を整える食事・血糖値の乱高下を防ぐ更年期はホルモンバランスが不安定になりやすく、食事の内容やタイミングで血糖値が急激に上下すると、それに伴って「アドレナリン」や「コルチゾール」などのストレスホルモンが分泌されやすくなります。こうした変化が重なることで、ホットフラッシュやイライラなど自律神経の乱れによる症状が強く出ることがあります。そこで重要なのが、血糖値を安定させる食事です。【ポイント】・白砂糖や精製された糖質(小麦製品、白米)の量を控える・液体の糖質(清涼飲料水、スポーツドリンクなど)を常飲しない・食事は食物繊維やタンパク質を先に食べ、糖質は後から少量摂る・空腹時間を長くしすぎない(間食にはゆで卵やチーズ、サラダチキンなどのタンパク質がおすすめです)・大豆イソフラボンの活用 大豆に含まれるイソフラボンは、腸内細菌によって「エクオール」という物質に変換されることで、エストロゲンに近い作用を発揮します。エクオールを作れるかどうかは個人差がありますが、大豆食品を日常的に取り入れることは、良質なタンパク質摂取にもつながります。②心を整える栄養エストロゲンが減ると、幸せホルモンとも呼ばれる脳内物質「セロトニン」の分泌も低下しやすくなります。セロトニンは次の栄養素から作られます。・タンパク質・ビタミンB群・鉄これらを効率よく摂るには、動物性タンパク質、特に赤身の肉や魚が有効です。【おすすめ食材】・赤身肉・レバー・カツオ・マグロまた、セロトニンはマグネシウムの働きによって睡眠ホルモンである「メラトニン」に変換され、質の良い睡眠もサポートしてくれる働きがあります。まとめ更年期は女性の体にとって大きな変化の時期ですが、食生活を整えることで不調をやわらげ、健やかな毎日に繋げることができます。・血糖値を安定させる・タンパク質とビタミン、ミネラルをしっかり摂るこうした小さな習慣の積み重ねが、更年期を健やかに過ごす大きな支えになります。ご自身の体調に合った食生活を心がけてみてはいかがでしょうか。